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ヒストリアでは、月面環境を再現する「REAL MOON Studio 」をはじめ、宇宙ミッションのさまざまな工程をカバーするデジタルツイン技術 の開発を進めています。今回、新たに地球周回軌道や宇宙空間 へと対象を広げ、衛星の軌道や地球観測データなどの可視化・シミュレーションを行う「REAL ORBIT 」をUnreal Engineにて制作しました。
NASAの「SPICE Toolkit」「Blue Marble」 、国土地理院の「全国ランドサットモザイク画像」 、米国海洋大気庁(NOAA)の「GDAS」 (Global Data Assimilation System)、衛星の軌道情報を記述する「OEM」 (Orbit Ephemeris Message)などを活用し、実際のデータに基づいた宇宙空間のリアルタイムな再現・シミュレーションを目指しました。
※REAL MOON Studioについてはこちら をご覧ください。
◆ 宇宙空間をリアルタイムに再現・シミュレーションするデジタルツイン
「REAL ORBIT」では、NASAのSPICE Toolkitと公開されている人工衛星やスペースデブリの軌道情報を活用し、地球・月・人工衛星の位置関係を任意の日時でデジタル空間内に再現しています。
また、Unreal Engine 5によるリアルタイムレンダリングにより、時間進行速度の制御や人工衛星へのカメラ追従、衛星視点の再現など、インタラクティブなシミュレーションが可能です。
複雑な宇宙空間の状況を、誰でも直感的に把握できる環境を実現しています。
◆ 衛星の受ける影響の可視化と観測視点のシミュレーション
地球や月、人工衛星の位置関係を任意の日時で再現できるため、衛星がどのような環境に置かれているのかを可視化できます。動画では、衛星への太陽光の当たり方を色分けして表示することで、日照状況を直感的に確認できるようにしています。
また、衛星から見た景色を再現するため、高解像度な地球モデルを構築しています。
全球データにはNASAのBlue Marbleを活用し、宇宙空間から見た地球をリアルに表現しました。
さらに、日本周辺については国土地理院の全国ランドサットモザイク画像を加工することで、より細かな地表の様子まで確認できる高精細な表示に対応しています。
これにより、衛星が観測する視点のシミュレーションだけでなく、宇宙空間から見た地球の姿をわかりやすく可視化し、研究・教育・広報などさまざまな用途に活用できます。
◆ 地球観測データの可視化
地球や人工衛星の位置関係を再現するだけでなく、気温・湿度・降水量といった地球観測データを3D空間上で可視化する取り組みも行っています。
観測データには、米国海洋大気庁(NOAA)が公開しているGDAS(Global Data Assimilation System)を活用しています。
これにより、世界のどこで雨が降っているのか、気温が高い地域はどこなのかといった情報を、地球全体を見渡しながら直感的に確認することが可能です。数値やグラフだけでは分かりにくい情報も、視覚的に理解しやすくなります。
現在の「REAL ORBIT」では、特定時点の観測データの表示に対応しています。大気や海洋の流れなど、時間とともに変化する地球環境データの可視化にご興味のある方は、弊社が提供する「Earth Visualization System(EVS)」もぜひご覧ください。
※Earth Visualization Systemについてはこちら をご覧ください。
◆ 宇宙機の軌道の可視化と宇宙飛行士視点の体感
OEM(Orbit Ephemeris Message)などの軌道データを利用して、宇宙機が宇宙空間をどのように飛行しているのかを3D空間上で分かりやすく可視化できます。
単に軌道を線で表示するだけでなく、その時点における地球や月などの天体との位置関係も再現しているため、「宇宙機が今どこにいて、何を見ているのか」を直感的に理解することが可能です。
さらに、宇宙機の位置にカメラを配置することで、宇宙飛行士や探査機から見える景色を体感できます。地球を見下ろす視点や、月の裏側へ向かう途中に見える景色など、普段体験することのできない視点をリアルタイムで再現します。
研究やシミュレーション用途はもちろん、教育コンテンツや展示映像としても活用でき、宇宙機が飛行するスケール感や宇宙空間の広さを、より身近に感じられるコンテンツとなっています。
ヒストリアでは今後も「REAL MOON Studio 」「REAL ORBIT」をはじめとするデジタルツイン技術の開発を進め、地球から月に至る宇宙ミッションのさまざまな場面で活用できる技術・ソリューションの提供を目指していきます。
Unreal Engineを活用した可視化システムやデジタルツイン、シミュレーションシステムの開発については、お問い合わせフォーム よりお気軽にご相談ください。
本記事および掲載動画では以下の公開データ・公開素材を利用しています。
【NASA Blue Marble: Next Generation】
地球モデルのテクスチャ作成に加工し、利用しています。
提供:NASA Earth Observatory / NASA Goddard Space Flight Center
https://science.nasa.gov/earth/earth-observatory/blue-marble-next-generation/
【ISS(国際宇宙ステーション)3Dモデル】
NASA公開の3Dモデルを使用しています。
提供:NASA Visualization Technology Applications and Development (VTAD)
https://science.nasa.gov/resource/international-space-station-3d-model/
【QuikSCAT(Quick Scatterometer)3Dモデル】
NASA公開の3Dモデルを使用しています。
提供:NASA / Kevin K. Lane
https://science.nasa.gov/3d-resources/quick-scatterometer-quikscat/
【国土地理院 全国ランドサットモザイク画像】
日本の地表テクスチャ作成に加工し、利用しています。
データソース:Landsat8画像(GSI,TSIC,GEO Grid/AIST), Landsat8画像(courtesy of the U.S. Geological Survey), 海底地形(GEBCO)
【NOAA GDAS】
大気・気象情報の可視化に利用しています。
NOAA / NCEP Global Data Assimilation System (GDAS)
https://www.ncei.noaa.gov/products/weather-climate-models/global-data-assimilation
【NASA Artemis II Ephemeris Data】
Artemis IIミッション軌道情報の参考データとして利用しています。
https://www.nasa.gov/missions/artemis/artemis-2/track-nasas-artemis-ii-mission-in-real-time/