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2020.06.10UE4UE/ Sequencer

[UE4] Sequencerでカットシーン制作(4) Blueprintからの再生制御

改訂バージョン: Unreal Engine 4.24

以前の記事でMatineeを使ったカットシーン制作を紹介していましたが、UE4.23 からMatineeは サポートされておらず、近い将来エンジンから除外される予定です。

現在はSequencerに置き換わっているため、Sequencerを使った方法を紹介します。

 

Sequencerの最終回です。

今回は、カットシーン制作ではなく、作ったカットシーンをゲームに組み込むための方法をご紹介します。

 

1.SequencerActorのプロパティ

まずは、Blueprintすら使わずに出来ることから。

SequencerActorのプロパティで、再生制御に関わる部分を見ていきたいと思います。

よく使う便利な機能を抜粋して紹介していきます。

 

Auto Play

Onにすると、ゲームが開始された時(正確にはレベルがロードされた時)に、自動的に再生が始まります。

オープニングのカットシーンや、カメラを用いずにループ再生させておく場合はこれを利用しましょう。

Loop

Don’t Loopにするとループなし

Loop Indefinitelyにすると無制限にループ

Loop Exactlyにするとループする回数を指定できます。

Play Rate

再生速度の倍率です。

 

Disable Movement Input / Disable Look at Input

それぞれ、プレイヤーキャラクターとカメラを操作するための入力を無効化します。

カットシーン再生中、プレイヤーキャラクターに動いて欲しくない場合に利用します。

あくまで入力を受け付けないだけで、重力や物理挙動による移動は通常通り行われますので、注意して下さい。

Hide Player

Onにすると、Sequencerの再生中、プレイヤーキャラクターを非表示にします。

入力の無効化と合わせて、イベントシーンなどで利用します。

 

2.BlueprintからのSequencer操作

BlueprintからSequencerActorを参照する方法は、他のActorと全く同様です。

 

基本的な再生制御のBlueprint関数は以下の通りです。

Pキーで再生,Rキーで逆再生,Sキーで停止,Qキーでリセット、スペースで一時停止です。

 

 

3.BlueprintでSequencerから受け取れるイベント

Sequencerを再生後、BlueprintでSequencerからイベントを受け取ることが出来ます。

 

「Event」トラックを追加してキーフレームを追加すると、そのタイミングでBlueprintに処理を流すことが出来ます。

 

追加したキーフレームを右クリックしProperties->Event->Create New Endpointを選択します

 

Director Blueprintを開くとカスタムイベントが追加されています。

キーフレームのタイミングでこのカスタムイベントが呼び出されます。

 

また、シーケンサーに追加したアクターのイベントもキーフレームのタイミングで呼び出すことができます。

今回はSK_Mannequin_Blueprintに追加したカスタムイベント「CustomEvent_Print」を呼び出してみます。

 

Properties->Event->Quick Bindから「CustomEvent_Print」を選択します。

 

すると、↓のようなノードがDirector Blueprintに作成されます。

 

以上で、全4回でのSequencerについての説明を終わりにしたいと思います。

基本的な機能のご紹介でしたが、カットシーンや映像作品の制作の足がかりになれば幸いです。