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2023.09.05UE5タイトル情報お知らせ
「ヒストリア・エンタープライズ」は、自動車業界に向けた研究開発の一環として、地図から街を自動生成する「Procedural City Generator」と、物理挙動を伴いながら指定したルートで車両を自動走行させる「Custom Path Driving System」の2つをUnreal Engine 5(以下UE5)とHoudiniを用いて開発いたしました。
今回の研究開発では、今後自動車業界において需要が大きくなる分野だと予想し、街の自動生成とパスに沿った車両走行という2つをテーマとして選定しました。これらを組み合わせて使うことにより、「地図上の任意の街を作成し、指定したルートで車両を自動走行させる」ことを約2日で実現できました。
現実世界の地形データからわずか2日で組み上がるIPに縛られない仮想都市制作システム
「Procedural City Generator」はOpenStreetMapにて世界中から任意の区画を指定し、UE5上に3Dマップを自動生成します。内部的にはHoudiniで建物の形状などを整形、その後Unreal Engineで任意の建物アセットを使い街を作り出します。実際の街を元にしながらも、配置されるアセットは独自に用意したモデル(モジュラーアセット)のため、IPレスな使い勝手の良い街が出来上がります。自動生成された街に交通標識の配置などわずかな編集を加えることで仮想都市をスピーディに作成できます。
車両が物理挙動を伴って任意のパスを走行し、アニメーション出力も可能
「Custom Path Driving System」は手動で道路にパスを引き、それに沿ってタイヤの方向や物理的な車体の沈み込みを再現しながら走行するシステムです。UE5標準機能でも物理的な自動車挙動を再現するものは存在しますが、基本的には自分で運転することを想定しており、任意のパスに沿わせて走行することや、それをもとに思い通りの映像を作ることは困難でした。
本システムを使用することにより、シナリオに準じた走行シミュレーションやカットシーンとしてシーケンサーを利用した映像制作が効率的に行えます。
今回の研究開発をきっかけに自動生成分野への研究をさらに深めるとともに、ヒストリア・エンタープライズでは自動車業界向けのコンテンツ制作における生産効率の向上を目指します。