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2022.04.06UE5
代表の佐々木です。
先ほど行われた”The State of Unreal 2022″にて、Unreal Engine 5 が正式発表&リリースされました!
今回も興奮する内容が盛りだくさん! ということで、勢いのままブログを書いたので少し長いですが見ていただけると嬉しいです。
Unreal Engine 5だけでなく、重要な発表がいくつもあったのでおさらいしていきましょう!
The State of Unreal 2022 | Unreal Engine
↓【公式】The State of Unreal 2022 基調講演 を皆で見よう!【同時視聴】(Epic Games Japan公式 応援放送)
おかずさんと塩谷くんが日本語で解説を加えてくれている神放送!
まずは何よりも先にこの話題です。ついにUnreal Engine 5が正式リリースされました!
2014年にUnreal Engine 4がリリースされてから8年。ついにUnreal Engineが新たな時代に移行しました。
UE3からUE4は全く別のツールとして開発され、ファイルの移行もできませんでしたが、UE4からUE5はシームレスな進化として提供されています。つまり、UE4からプロジェクトファイルの移行が可能となっています。
目玉機能は無限のポリゴンを扱えるNanite、そして完全動的グローバルイルミネーションのLumenの2つ。その点は正式リリース版でも変わってなさそうです。今回の発表では、UE5の新機能の発表はありませんでした。
UE5は早期リリース版、Preview版と、すでに一般に公開されていたので事例も多く出ており、ヒストリアからも “The Market of Light” を去年リリースしています。
詳しくはこちら→ https://historia.co.jp/tmol/
去年12月に公開された「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」は、コンソール実機で動作するデモとして私たちにUE5のポテンシャルを見せつけ、次世代を感じさせるオープンワールドの圧倒的な街並みは、多くの人に驚きを与えました。
しかし、多くの制作者は感動するとともに「次世代アセットはどうやって作ればいいんだよ」といった考えも頭をよぎったことでしょう。
Epicは本日このデモの街をデモとして公開することで、制作者にその道を示してくれました!
個人的な感想としては、このデモは技術を学ぶためのデモですが、同時にバーチャルプロダクションの進化を示す可能性があると思っています。
いままではバーチャルプロダクションの背景を作るプロセスとして、撮影したいシチュエーションを決めて、そこに必要なアセットを作っていました。しかし、これからはいろいろな用途で使える街を先に作って、その中でロケハンし、撮影するというワークフローが成り立つかもしれません。そのような世の中では、アセット単位で販売するのではなく、“デジタルな街”自体をを売るという発想も生まれます。
本当にそんな未来が来るかはわかりませんが、まずはこの街で試してみるのが良いかもしれません。
新しいシューターゲームのサンプルプロジェクト”Lyra Starter Game”が本日より配信開始されました!
これはネットワークマルチプレイヤー対戦ゲームの新しいデモで、今後のUE5時代のゲーム制作を学ぶための重要なプロジェクトです。
マッチメイキングにはEpic Online Serviceを使用し、PC / コンソール / モバイルで動作するとのこと。
Lumenによるライティングや、レベルデザインの強力な新機能ジオメトリスクリプト(プロシージャルにグレーボックスのパーツが作れる機能)など、UE5の新機能が学びやすいデモに見えます。
初心者にはちょっと難しそうですが、コンソールゲーム、インディーゲーム開発者の皆様にはオススメのデモのようです。
また、企画職(レベルデザイナー)の教材としてとても使いやすそうです。そういった事例が出てくることにも期待できます。
UEにはアセットを購入できるマーケットプレイスや、無料の3Dスキャンのアセット群であるMegascansがありましたが、
去年にEpic Gamesのファミリー入りをした3DCGサイト、ArtStationとSketchfabと連携を取って今後素材提供を行っていくとのことです。
いくらUE5の機能が豊富でも、プロの現場でも自前ですべての3Dアセットを用意することは年々大変になっています。
少し前から、ゲーム制作の環境を選択するということは、機能だけでなくその周辺の環境を選択することと同義となってきています。
MegascansはUE5から非常にアクセスしやすくなりましたが、
今後の進化でさらに マーケットプレイス / Megascans / ArtStation / Sketchfab のアセット利用が簡単になりそうです。
スマホのカメラで3Dスキャンを行い、アセット化をするサービス RealityScan が紹介されました。発表自体は前日に行われていましたが、改めて紹介されていました。
ベータ版の提供を行う限定1万人の枠はすぐに埋まってしまったようですが、早期リリース版をiOS向けは今春に、Android向けは2022年後半に予定しているとのことです。
本日より、Epic Developer Communityというコミュニティサイトがオープンしました!
https://dev.epicgames.com/community
様々なチュートリアルやライブストリーミングをシェアして、UEユーザー同士が情報交換をする場のようです。
Blueprintもコピペで張ることで、ノードをコピペできる状態でシェアできる機能も搭載されているとのこと。
Forums(旧AnswerHubもForumsに統合済み)もこちらに統合され、初心者向けのチュートリアルの案内などもあり、コミュニティーのポータルサイトとなっていくのではないでしょうか。
日本語対応はまだとのことです。
↓木曜日にEpic Games Japanさんが紹介放送を行うようです!
【配信のお知らせ】
4月7日(木) 20:00 より『State of Unreal での発表情報まとめ・Epic Developer Community の使い方について』を配信!#StateofUnreal にて発表された内容の振り返りや新たに公開された Epic Developer Community の紹介などを予定! #UE5https://t.co/THW2lW47wp— アンリアルエンジン (@UnrealEngineJP) April 5, 2022
先日ウィッチャーの最新作にUE5の採用が決定したとのニュースがありましたが、トゥームレイダーの最新作にもUE5が採用が決定したとのことです。今回初公開情報。
唯一悲しいお知らせがあります。
新しい時代は、慣れ親しんだグレイマンが居ない世界のようです……。
UE5では、SKM_MannyとSKM_Quinn(二人合わせて、まにぃーきーん)がデフォルトのキャラクターとなっていました。
それぞれ、フル版とボーン数が削減されたSimple版がいるようです。
寂しいですが、新たな二人と新たな時代を歩んでいきましょう。(二人のことは何と呼べば)
今回はUnreal Engine 5のリリース発表とともに、UE5を取り巻く環境=UE5の世界が紹介されました。
サンプル、3Dアセット、コミュニティといった、UE5世代で我々がどのような環境で制作を行っていくのかが予見できる内容でした。
10年前、ゲームハードの進化(複雑化)によりゲームエンジンという統合環境が必要になったように、3Dアセットの肥大化には豊富なストア機能、ゲーム制作にまつわる知識の複雑化にはコミュニティ、というゲームエンジン外の進化が必要だったということかもしれません。
ますます進化を続けるUE5。ぜひみなさん一緒にこの時代を楽しんでいきましょう!