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2014.04.22UE4UE/ Mobile
今回は、自分のAndroid端末でUE4のサンプルプロジェクトを実行する手順をまとめました。
自作のプロジェクトでも手順は同じなので、自分の携帯で自作ゲームを動かしてみましょう!
UE4のAndroid対応はまだ完全ではないと、こちらの公式HPでアナウンスされています。(2014/4/22現在)
一部、正常に動作しない機能があるかもしれませんが、今後の対応に期待しましょう。
通常、Androidで自作プログラムを動かすためには色々な環境設定が必要になります。
Java, Eclipse, Cygwin, Android SDK, etc…
しかし、これらの煩雑なインストール作業を一括で行ってくれるツールが提供されています。
UnrealEngine4のインストールフォルダ(通常は C:\Program Files\Unreal Engine\4.0)の、Engine\Extras\Android 以下にある、tadp-2.0r8-windows.exe を実行します。
画面の案内に沿って進めますが、↓の「Installation Options」での選択に注意して下さい。
動かしたい端末のAndroid OSのバージョンに合わせたSDKをインストールする必要があるため、「Complete」か「Custom」を選択して下さい。
「Complete」は非常に長い時間がかかってしまうので、「Custom」がオススメです。
続いて表示される、インストールコンポーネントの選択画面で、必要なバージョンのAndroid SDKを選択します。
画面では、Android4.2を選択しています。
あとは画面の指示に従ってインストールを進めて下さい。
この手順は公式HPでも解説されています。(英語)
ココでかなりの時間、インストールの完了を待つことになります。
続いて、Android端末側の設定を行います。(※この設定は自己責任でお願いします)
まずは、「提供元不明のアプリ」をONにします。
Android4.2.2 では、[設定 -> ロックとセキュリティ -> デバイス管理]のなかの項目にありました。
次に、「開発者用オプション」を有効にして、「USBデバッグ」「スリープモードにしない」をONにします。
Android4.2.2では、デフォルトでは「開発者用オプション」が表示されませんが、[設定 -> 端末情報 -> ビルド番号]を7連打すると、「設定」のなかに表示されるようになります。
この手順は、手順1の各種インストールが完了してから行って下さい。
USBケーブルを使用して、PCとAndroid端末を接続します。
接続後、コマンドプロンプトから「adb devices」と入力します。
認識されているAndroid端末がリストアップされるのですが、ココに何も表示されない場合、端末のメーカーから提供されるADBドライバをインストールする必要があります。
手順3で端末が認識された場合は、この手順はスキップして下さい。
ドライバのダウンロード元は、Android端末のメーカー毎に異なります。
「SH-01F ADB ドライバ」のように、端末の型番を含んだキーワードで検索すると見つかると思います。
ドライバはzip形式で提供されていると思います。解凍したら、Windowsのコントロールパネルからデバイスマネージャを起動します。
↓の画像のように、[Android Device -> Android Composite ADB Interface]という項目を探します。
デバイスを認識していない状態では、黄色三角の警告マークが付いていると思います。
これを右クリックして、[ドライバーソフトウェアの更新 -> コンピューターを参照して~~] を選択し、先ほど解凍したフォルダを指定してドライバのインストールを行います。
再びコマンドプロンプトから「adb devices」と入力し、端末が認識されていることを確認します。
UnrealEditorでAndroid端末で動かしたいプロジェクトをロードします。
まずは、サンプルの「Mobile Temple」がオススメです。
プロジェクトを開いたら、UnrealEditorのメニューから、[File -> Package Project -> Android] を選択します。
続けて、出力先のフォルダを指定して下さい。これはどこでもOKです。
パッケージ作成が始まります。これも初回は非常に長い時間がかかります。 (参考までに、ヒストリアのPCでは30~40分程度でした)
パッケージ作成が完了したら、出力先として指定したフォルダに3つのファイルが作られています。
そのうち、「Install_***_Development.bat」というbatファイルを実行すると、パッケージファイルが端末に転送され、アプリがインストールされます。
インストールに成功したら、あとは通常のアプリと同様に、アプリ一覧から起動できます。
ちょっとした小技、アプリが正常に動作しないなどの場合の対処方法を、不定期更新で追記していきます。
アプリは起動したものの、画面が真っ暗で正常に表示されず、仮想パッドのみが表示されている場合、メインメニューの [Edit -> Project Settings…] から、[Rendering -> Mobile HDR] のチェックを外すことで、表示されるようになることがあるようです。
メインメニューの [Edit -> Project Settings…] から [Input -> Default Touch Interface] を「None」に設定します。
(2014/06/24 追記)
パッケージ生成には成功したけれど、インストール用のbatを叩いても端末にアプリがインストールされない場合、まずはコマンドラインのログを調べてみましょう。
[INSTALL_PARSE_FAILED_NO_CERTIFICATES]というエラーが見つかれば、今回のケースです。
メインメニューの [Edit -> Project Settings…] から [Packaging-> For Distribution] をオフに設定します。
この項目は、正式にPlayストアに配布する際にはオンに設定し、アプリにデジタル署名を追加する必要があります。
ただ、開発中、特に「とりあえず動かしてみよう」という段階ではオフにしておけば問題ありません。