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2019.12.26UE4UE/ Mesh
執筆バージョン: Unreal Engine 4.24 |
こんにちは。12/25発表のプチコンに合わせて、MegaScansについて少し記事を書かせていただきます。
今回はダウンロードと、アセットの内容について触れていきたいと思います。本記事はUE4をある程度触ったことのある方を想定しています。
プチコンの詳細については以下になります。
https://historia.co.jp/ue4petitcon-mv
まずはじめにダウンロードに関して以下の項目について紹介させていただきます。
ダウンロードよりも先にデータのサイズについてです。
Megascansのアセットは高品質(高解像度)です。もちろんそのためダウンロードしてくるデータもサイズが大きなものとなっています。
Quixelからメッシュ付きアセットを1つ8Kでダウンロードすると数百MB、MarketPlaceでアセットをダウンロードすると1つのパックあたり数GB~数十GBになります。
ですのでダウンロード先はしっかり確認しておきましょう。うっかりするとCドライブがパツンパツンになります。
ここで少し引っかかるのがVaultCacheです。
MarketPlaceでアセットを購入し、Add to ProjectでDドライブにあるUE4プロジェクトにアセットを追加するのですが、なぜかCドライブがどんどん圧迫されていく状態になるかと思います。
その原因がVaultCacheです。
MarketPlaceのアセットはVaultCacheにダウンロードされ、そこから各プロジェクトにコピーされていきます。そのため、プロジェクトがDドライブにあろうと、VaultCacheの場所を変更しないとCドライブにアセットがダウンロードされてしまいます。
VaultCacheのパスを変更するにはEpicGamesLauncher>Settings>Edit Vault Cache Location>Browseで任意の場所に変更してください。
MegascansはQuixel公式ホームページからダウンロードできるものと、
https://quixel.com/megascans/library/
MarketPlaceからダウンロードできるものがあります。
https://www.unrealengine.com/marketplace/en-US/profile/Quixel+Megascans
Quixelの方では最初から現時点で利用可能なMegascansデータのすべて(UnrealEngineで使用する場合のみ無料となっているので気をつけてください)が、UnrealのMarcketPlaceでは順次それらをすぐにUE4で利用可能なアセットとして公開されています。
Quixelではダウンロードアイコンを押すと最大の解像度でダウンロードされるようです。最大の解像度は基本8Kとなっています。あらかじめ8K以下の解像度でダウンロードしたいなどといった場合は、アセットのサムネイルをクリックするとDownload Settingsが出てくるので、そちらから設定を変更することができます。
一方MarcketPlaceの方では全てでは有りませんが基本的に2Kもしくは4Kのアセットが用意されています。もし映像用などに高解像度のテクスチャが必要な場合はQuixelからダウンロードすると良いかと思います。
MarketPlaceのMegascansアセットは現在(2019/12/25)55アセットありますが、1アセット20GB超えがあったりしますので、一気にすべてダウンロードするのはおすすめしません。
またAdd to Projectした際に、アセットのいくつかはMegascans_2k/Megascans_4kがフォルダ名になっており、複数のアセットが同じフォルダに入る可能性がありますので、アセットごとにフォルダ分けしておくと便利かもしれません。
ダウンロードに関しては以上になります。
次はアセットの中身に関して以下の項目について紹介させていただきます。ここからはMarketPlaceでダウンロードしたアセットを元に進めたいと思います。
アセットには4Kと2Kに分かれているものがあります。テクスチャのサイズが2K、4Kの違いがある他、構成は同じですがマスターマテリアルが別れています。
もし4Kと2Kのアセットを混ぜて使用しており、マスターマテリアルに何かノードなどを追加した際などは注意が必要そうです。
MegascansのアセットはLODが設定されているものが有り、とても使いやすいアセットです。
ただし、一部LOD設定が無いアセットもあります。2KアセットではLODが設定されていないが、4Kアセットでは設定されていたりすることがあります。
ですので、LOD設定を使用したい場合は確認しておいたほうが良いと思います。
またMarketPlaceの方でLODがされていなくても、Quixelの方からLODメッシュをダウンロードできることがあります。
極稀でしたが、LOD中にスケールが異なるメッシュが含まれており、LODの遷移の際に見た目がおかしくなってしまう場合が有りました。
下記画像の左がLOD0のとき、右がLOD2のときです。LOD0の大きさに対してLOD2が小さくなってしまっていました。
またBounds設定も極稀にメッシュより小さめに設定されているため、意図しないカリングが行われてしまい、メッシュが突然消えたり、出てきたりすることがありました。
下記の画像だと平らな地面を見ようとしたときにメッシュの出っ張っているBounds部分が入っていないとメッシュが非表示になってしまいます。
Megascansアセットでメッシュの表示が距離や見る角度でおかしくなってしまう場合は、LODやBounds設定を確認してみましょう。
Megascansアセットのマテリアルはシンプルかつ基本的な調整機能が用意されているためとても使いやすいと思います。
ノーマル、ラフネスの強度調整、UVのオフセットとタイリング、カラーオーバーレイによる色補正機能が用意されています。
Megascansは岩一つとってもかなりのカラーのバリエーションがあるため、アセットを置いたときに色のばらつきや差が気になるときに色補正機能はとても助かります。
下の画像は左が補正前です。左側の岩がオレンジ色っぽいので、右のようにグレーぽい色になるように青色を加えて修正した画像が右側です。
また植物系のアセットには頂点カラーが用意されているものもあります。
これによりメッシュが刺さっている感じを和らげたりすることができます。
実際の使用例は以下の動画の39分ごろで説明されています。
上記のようにとても使いやすく設定されているのですが、注意点の一つとして、MaterialのTessellationとDisplacementが入っています。TessellationとDisplacementの機能はマスターマテリアルに含まれていますが、初期値は0となっており、使用していない状態と同じになっています。
もし機能自体を切り離したい場合はマスターマテリアルを修正しましょう。
それでは、この機会に是非Megascansを使ってみてください!