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2019.10.16UE4UE/ 初心者向け
執筆バージョン: Unreal Engine 4.23 |
こんにちは!クボッチです。
弊社にもやっとRyzen 9 3900Xが届いたのでPCを組みました。
せっかくの機会ですので私自身が何年か使用してきたPC(Core i7 4790)と以下の比較を行いました。
【1】CINEBENCH R20でのマルチスレッド測定
【2】プロジェクトを開く時間、デフォルト起動マップでシェーダーコンパイルが終わるまでの時間
【3】ライトビルドが終了するまでの時間、モバイルプレビュー(PIE)で起動するまでの時間
※Ryzen 9はビルドマシン用に導入したため、主にマルチスレッド処理の速度比較になります。
ちなみに、Core i7 4790は Haswell Refreshとして2014年に出たもので、BTOで購入したPCに入っていました。
さすがに5年前のCPUですので比較対象としては不釣り合いですが、この時期に導入したPCの買い替えを考えている方の参考になれば幸いです。
テスト環境 | 新 | 旧 |
CPU | Ryzen 9 3900X (12C/24T) | Core i7 4790 (4C/8T) |
冷却 | サイズ 忍者 五 (with Thermal Grizzly Kryonaut) |
付属 |
メモリ | 32GB | 16GB |
SSD | NVMe (PCIe 3.0 x4) | SATA3 |
OS | Windows 10 Pro 64bit (1903) | Windows 10 Pro 64bit (1903) |
CPUのスペック比較としては↓もわかりやすいので、興味がある方は併せてご覧ください。
http://hwbench.com/cpus/amd-ryzen-9-3900x-vs-intel-core-i7-4790
Ryzen 9 3900X | Core i7 4790 |
5,6回計測して平均7000前半でした。 弊社ではもう1台購入したのですが、そちらは7100まで行きました。 石によって個体差がありますね。ちなみに、温度は79℃まで上がりました。 |
5,6回計測して平均1450行かないくらいでした。 Ryzen 9と比べると、約1/5…もうそろそろ買い替えの時期ですね。 こちらは90℃超えでした。 |
社内では三銃士と呼ばれている以下3つのプロジェクトでテストを行いました。
※現在プロジェクトをダウンロードするとDerived Data Cache (DDC) も一緒に含まれるようになっており、何と開いた際にシェーダーコンパイルが走ることはありませんでした。
そのため、今回はDDCやIntermediateなどのキャッシュを消去した上での計測になります。
起動時間は長いため改善するのを期待していたのですが、プロジェクト初回起動時にエディタが開くまでの時間はCINEBENCH程には速くなりませんでした。
シングルスレッドの性能に依るのでしょうか。今回は調べられませんでしたが、Core i7 9900Kなどとも比較してみたいですね。
一方で、シェーダーコンパイルは計測ミスを疑う程、速くなりました。さすがにCPU以外の影響も大きいかと思います。
何年も使い込んだPCとの比較ではありますので、あくまで参考程度の実測ということでお願いします。
三銃士よりも軽いプロジェクトでライトビルドやモバイルプレビューなども比較したかったため、Soul City (https://www.unrealengine.com/marketplace/ja/slug/soul-city) プロジェクトでテストを行いました。
テストで使用したレベルはLV_Soul_Slum.umapになります。
ライトビルドに関しては、概ねCINEBENCHと近い傾向になりました。
シェーダーコンパイルはモバイル向けではありますが、Elemental Demoに近い時間でした。
モバイルプレビューは半分以下の時間で起動したので、まずまずといった所でしょう。
今回の記事は以上になります。簡単な比較ではありましたが、いかがだったでしょうか。
現在、Ryzen 9 は品薄でなかなか手に入りませんが、UE4を使用する上で導入するメリットは大きいと思います。
快適な開発環境にするために、ぜひRyzen 9を検討してみてください。
※追記
エンジンビルドやパッケージでの比較も試してはいたのですが、自分の環境の問題か正しく計測できなかったため今回は省きました。すみません。
今後、記事に需要があればエンジニアの方に委ねたいと思います。